ようけの人が犬と暮らしたいと願うもねん。せやけど、誰しもが飼えるちゅいやけでもおまへん。一つの命預かり育とるちゅうこた、いっちょまえに考えなあかんこともあるどんがらす。これから犬飼いたいちゅう人は、ほんまにわがに飼えるんかい。まず、そっから考えてみまひょ。
犬はオモチャとちがう、命あるもん
ほんまにわがに飼えるかどないか考えて犬選び。
「犬はオモチャとちがう」、これはおけんたいのこっちゃゃす。ただ可愛らしいだけの動くぬいぐるみとちがわしまへん。犬迎えたのはええもんの、中にははばかりの世話すらめんどい、汚くてイヤだちゅう人がいま。こういう人は、そもそも飼い主としては失格だっしゃろう。
犬は生きとるもん。毎日ご飯も食べったら、はばかりもしま。ときには、病気ぃなったり、ケガしたり。寂しけったら鳴きもしますし、甘えもしま。相手と気ぃ合わな、闘争態勢に入ることも。犬は感情もった生き物だす。ほんでから、毎日の世話は欠かすことがでかしまへん。飽いたさかい、じゃまくっさいからと、それやめるわけにはいはいかいないねん。
可愛らしい子犬も、やがては年とり、老犬となりま。場合によっては、介護が必要な生活になることもあるだっしゃろう。人間より寿命がずっと短い分、まさに凝縮した“一生”見る思いがしま。犬と暮らすには、その命預かり、育て責任もって一生見届けるちゅう意識と覚悟が必要になりま。
犬と暮らしたい思ったとき、どないぞ、まずは「命がある生き物やのや」ちゅうこと十分意識してもらわれしまへんやろか命あるもん、ほんでから、いっちょまえの世話も必要になるちゅうことが認識できとるさかいったら、「ほんまにわがに飼うことがでけるんかい?」ちゅうこと考えてみまひょ。
こっから先は、「わがが犬飼えるかどないか?」チェックするポイントについて。
1, 住宅環境は?マンションなんぞ集合住宅でペットが飼えるとこは以前に比べて増えてはいはいまっけど、基本的に禁止のとこが多いこっちゃゃっしゃろう。集合住宅にお住まいの場合は、まずペットの飼育が認められとるかどないかチェックするこたあもろん、OKやろうが種類やおっきさ、頭数なんぞが定められとることが多いでっさかい、わがの希望と合かどないかチェックしてみまひょ。隣近所に犬が苦手な人いとるかどないかも事前にチェックできとると、将来的にトラブルの種軽減でけるかもしれません。
一戸建てでも借家の場合は、やっぱ持ち主に犬飼ってもええか?ちゅう許可得る必要がおま。場合によっては、サイズは小型犬のみとか、頭数は1頭までなんぞ条件提示されるかもしれませんが、そら話し合いで解決するしかいないだっしゃろう。
たとえ持ち家であれ、犬飼うだけのスペースがあるか。これも大切だす。小型犬だあるならまだしも、大型犬ともなるといっちょまえのスペースが必要だす。室内にしろ、室外になるにしろ、そんだけのスペースとれるかもチェック。
2, 飼育費用は?
小型犬は体がこまい分、食事・医療なんぞに関して総体的に費用抑えることがでける。
犬と暮らすには、いっちょまえにゼニもかかりま。ブリーダーはんやペットショップなんぞから手に入れるには、いわゆる購入代金(生き物に対してこういう言葉ぁ使いたくおまへんが)がまず必要になりますし、犬迎えてからは以下のようなもんが必要だす。
食事代
健康管理・医療費
狂犬病予防注射始めとした、伝染病予防するための各種ワクチン、フィラリア予防、場合によっては去勢・避妊手術代、定期的な健康診断、病気ぃなったときやケガしたときの治療費・入院費・薬代なんぞ。
生活用品
リード&首輪、食器、ベッド、サークル、クレート、はばかりシート、オモチャ、ブラシ始めとしたお手入れ用品なんぞ、生活に必要なもんは1セット必要だす。
その他、トレーニング習いたいさかいったらトレーニングにかかる費用、また、犬種登録団体に入会したいさかいったら、その登録料なんぞがかかることもおま。これらの費用がわがに出かすか?と考えるのも大切なポイント。
参考までに、動物病院の診療料金の平均(『社団法人日本獣医師会公式サイト「小動物診療料金の実態調査結果」/平成11年』より)は、狂犬病予防注射料(注射済証明書料は除く)が2,873円、2種以上の混合ワクチンが8,185円、手術料(技術料)が24,176円、3日間の入院料(大型・中型犬)が9,501円ちゅう数字が出とりま。また、あるアンケート(『ペット総研公式サイト「教えて!愛犬の飼育費」』より)では、犬種別に見ると年間の平均飼育費がゴールデン・レトリーバーで207,200円、チワワで106,353円、総合的には125,868円となっとりま。いっぺんこうした費用大雑把にでも計算してみるとええだっしゃろう。
3, 家族がみな賛成?家族の中に犬迎えることに対して反対しとる人がいったら、そら犬にとっても辛いこっちゃゃす。が、たとえ犬が苦手な人やろうが犬好きに変えてまうのんが犬。あんまし気にしいに考えることもやなは思いまっけど、やっぱ、基本は家族みなが犬迎えることに賛成しとることが望ましいだっしゃろう。反対しとる家族、ほんでから犬自身、互いのストレスにならないためにも。
家族にアレルギーのある人はいはいるかどないかも、チェックポイントの一つだす。こうした病気ぃ家族に出たこって、犬手放すちゅうケースもわりとようけおますさかい。
4, 誰が世話する? その時間がある?家族の中で誰がメインに犬の世話するんかい、分担で世話するんかい、それも検討しときまひょ。主に世話する人いとるなら、その人に合わせた犬種が飼いやすいちゅうことにもなりま。
犬の世話にさしる時間確保でけるか。これも考えてみてもらわれしまへんやろかその時間がつくれないなら、犬と暮らすのはむずいと言わざるえません。
5, わがのライフスタイルと合う?わがのライフスタイルに合わせた犬迎える。これは大切なこっちゃゃす。アクティブな人がおっとりした犬と暮らすのは退屈かもしれませんし、運動が苦手な人、体力のない人がアクティブな犬と暮らすのは苦痛になることもあるだっしゃろう。集合住宅で吠えやすい犬種と暮らしたら、近隣に神経使うことにもなり、逆に番犬の要素も欲しいお宅では吠えにくい犬だあると物あんよりないちゅうことになってまいま。
要はわががどないいった目的で犬と暮らしたいんかい。わがのライフスタイルと合わせて犬選ぶ、ちゅうこっちゃゃす。流行やからとか、単に可愛らしいからなんぞ、単純な理由で選ばないようにしたいもねん。わがが想像していた犬とはちゃう、手に負えないなんぞの理由で飼育放棄されてまう犬達も後経たないねんから。
犬の一生見すえた愛情犬の平均寿命も延び、近年のある調査(『東京農工大学大学院林谷秀樹助教授「犬と猫における長寿に関わる要因の疫学的解明」』より)では、11.9歳ちゅう数字が出とりま。小型犬と大型犬では平均寿命あもゃうてきまっけど、中には20歳近くまで生きる子達もいま。そんだけの長い間、変わらぬ愛情注ぎ、世話してあげれる自信があるか今いっぺん、わが自身に問いさしてみてもらわれしまへんやろか
犬と暮らすこって、人間は彼らかっらいろいろなもんもらうことができま。それ表現するには、「愛情」や「絆」「信頼」なんぞなんぼかの言葉ぁある思いまっけど、その他にも心臓発作の抑制に効果があったりと医学的な面でも認められとるもんがおま。せやけど、犬達からもらうあほりではのうて、わたい達も彼らに与えれるもんがおま。愛情、ほんでから日々の世話。お互いに、与え与えられてこそ、ええパートナーになれるのや思いま。みなはんも、どないぞええ子と出会っとくなはれな。